メンタルが落ち込んでしまう原因とは?自分でできるメンタルケアのやり方

「ストレスがあるとすぐメンタルが落ち込んでしまう」「自分でできるメンタルケアのやり方を知りたい」と悩んでいませんか。 誰にでもストレスはあり、メンタルが多少落ち込むことは珍しくはありません。

ただ、ココロの健康を保つためにも、メンタルケアのやり方を身につけることは大切です。 本記事ではメンタルが落ち込む原因を解説し、自分でできるメンタルケアの方法を紹介します。ぜひ、自分にあったメンタルケアの方法を見つけてみてくださいね。

    この記事でわかること
  • メンタルケアとは
  • チェックリストで確認|あなたのメンタルは落ち込んでいる?
  • メンタルが落ち込みやすくなる原因
  • 自分でできるメンタルケア

メンタルケアとは

メンタルケア(mental care)とは、直訳すると精神面の管理・援助のことで、メンタルヘルスケアとも呼ばれます。 メンタルヘルスはココロの健康を意味し、自分でできるメンタルケアを身につけることは大切です。

体調管理を怠ると風邪を引くように、ココロのケアを怠るとうつ病などココロの病気になる場合もあります。ココロの健康を保つためにも、メンタルケアは必要です。

チェックリストで確認|あなたのメンタルは落ち込んでいる?

誰にでも多少のメンタルの落ち込みはあります。ただ、メンタルの落ち込みが長く続き、日常生活に支障がでる場合は、専門家による治療が必要な場合もあります。 ココロの病気にならないためにも、早めに下記のようなメンタルの落ち込みのサインに気づきましょう。

  • 気分が沈む、ゆううつ
  • 何をしても元気がない
  • イライラして、怒りっぽい
  • 理由もなく不安な気持ちになる
  • 食欲がない、ごはんがおいしくない
  • 眠れない

メンタルが落ち込みやすくなる原因

メンタルケアのやり方は、まず自分のメンタルが落ち込む原因を知ることから始まります。 メンタルが落ち込む主な原因にストレス、生活習慣の乱れがあります。また、女性であればホルモンバランスが影響することも。 ここでは、ストレス、生活習慣の乱れ、ホルモンバランスの乱れとメンタルの関係について詳しく解説します。

ストレス

ストレスとは、日常生活の中で起こるさまざまな変化による外からの刺激で生じる緊張状態のことです。 外からの刺激は、人間関係や不安などネガティブなことだけではなく結婚、出産、就職などうれしいことや天気、騒音、病気、睡眠不足などもあります。

ストレスは誰にでもあり、ストレスそのものは悪いことばかりではありません。 ただ、強いストレスが続くとメンタルが崩れる原因になるため、ストレスと上手く付き合う必要があります。

生活習慣の乱れ

偏った食事、運動不足、寝不足などの生活習慣の乱れはメンタルが落ち込む原因になります。 国立精神・神経医療研究センターの調査結果では、食生活、運動習慣、肥満や脂質異常症がうつ病と関連することが明らかになった報告があります1)。

調査結果によると、うつ病経験者が、うつ病の経験がない人と比べて、肥満や脂質異常症の人が多く、朝食をとる頻度が低い・間食や夜食の頻度が高い、中程度の運動の頻度が低いことがわかりました。 また、夜型の生活や短時間の睡眠による寝不足もメンタル面に悪影響を与えるため注意が必要です。

ホルモンバランスが崩れている

女性は月経周期に伴うホルモンの変動やライフステージにおける女性ホルモンの分泌量の大きな変化があり、メンタルとの関連性が知られています。 例えば、月経中や月経前になるとメンタルコントロールができなくなったり、妊娠・出産・更年期のライフステージにおいて、メンタルの不調が見られる方も少なくありません。 ホルモンバランスの乱れはメンタルが崩れる原因になることが考えられています。

PMS

PMSとは、月経前の3〜10日くらい前からカラダやココロが不安定な状態になることです。 PMSの原因は明確にはなっていませんが、女性ホルモンの変動が関与していると考えられています。 ココロの症状には、イライラ、不安、情緒が不安定になる、眠気などがあり、とくにメンタルの症状が強い場合はPMDD(月経前不快気分障害)のケースもあります。

妊娠によるホルモンの変化

妊娠・出産時は女性ホルモンが大きく変化する上に、ストレスになる出来事が重なるため、ココロの不調が起きやすい時期です。 妊娠・出産に伴う女性ホルモンの変化は、脳のストレスに対する抵抗力を低下させると考えられています。

結果、ストレスに耐えられなかった脳が機能不全となり、物の見方が否定的になるとされています。 女性は男性よりも2倍うつ病になりやすいとされています。とくに妊娠・出産時は生涯の中でもうつ病になりやすい時期になるため、妊婦へのメンタルヘルスケアはとくに重要です。

【40代以上】更年期

更年期は閉経に向かって女性ホルモンが大きく揺らぎながら低下する時期で、メンタルが崩れる方も少なくありません。 また、更年期はホルモンの変動だけではなく子育て、介護、病気など環境の変化やストレスが重なりやすく、メンタルの落ち込みがみられやすい時期になります。

メンタルの落ち込みが更年期のホルモンバランスの乱れによるものか気になる場合は、自宅で手軽にセルフチェックできるホルモンバランス検査キットもおすすめです。

自分でできるメンタルケア

自分でできるメンタルケアのやり方は多数あります。一度に全部取り入れようとするとまた新たなストレスになる可能性もあります。そのため、自分に合いそうなメンタルケアの方法を少しずつ取り入れてみましょう。

  • 太陽を浴びる
  • 適度な運動やストレッチなどを取り入れる
  • 十分な睡眠をとる
  • 栄養バランスを摂る
  • 楽しめることや好きなことをする
  • 漢方薬を取り入れる
  • 人に相談する

太陽を浴びる

日光浴は誰もが手軽にできるメンタルケアのひとつです。 太陽の光を浴びると、ビタミンDや脳にある幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンが作られます。ビタミンDは脳機能をサポートする働きを持っています2)。 一方、光の刺激が減るとセロトニンやビタミンDが少なくなると考えられています。

秋から冬場にうつ症状がでる冬季うつ病の原因のひとつは冬場の日照時間の短さです。 セロトニンは太陽を浴びるとつくられるため、ほどよい日光浴を意識しましょう。

適度な運動やストレッチなどを取り入れる

適度な運動やストレッチはストレスを発散させたり、カラダやココロの緊張をほぐしたり、睡眠リズムを整えます。 過度な運動はかえって疲れてしまう可能性があるため、手軽に自宅でできるストレッチやヨガなどの適度な運動がおすすめです。

自宅でできるストレッチ方法

筋肉を伸ばすストレッチは、心身のリラックス効果があります3)。寝る前や家事の合間でもできる簡単なストレッチからはじめてみましょう。

  • 肩の上げ下げ体操
  • 首筋のマッサージ
  • 首まわし体操
  • 腰のストレッチ:腰をのばしてカラダを後ろにひねる
  • 背中のストレッチ:両手を組んで前へ伸ばして背中を丸める
  • 上半身のストレッチ:両手を組んで上に伸ばす

自宅でできる簡単なヨガ

ヨガはポーズ、独特な呼吸法、瞑想を組み合わせて行うことで、心身のバランスを整えます。深呼吸や瞑想などがイライラした気持ちを沈めてくれる可能性も報告されています4)。

    〜自宅で簡単にできるヨガのポーズ・呼吸法〜
  • ダウンドッグ
  • チャイルドポーズ
  • 戦士のポーズ
  • バッタのポーズ
  • ねじりのポーズ
  • 活力呼吸

十分な睡眠をとる

メンタルを安定させるためには睡眠をしっかりとりましょう。 不十分な睡眠、または睡眠のタイミングがずれと精神的不調のリスクを上げるとされています5)。また、睡眠不足はココロの不調だけではなく、勉強や仕事の効率も下げてしまいます。 カラダやココロの不調を起こさないためにも、夜はしっかり寝て、朝の光を浴びる生活を心掛けましょう。

栄養バランスを摂る

バランスの取れた食生活はメンタルケアだけではなく、健康なカラダを保つための基本です。偏った食生活はカラダの調子を整えるビタミンやミネラルが不足しがちです。

一部のビタミンやミネラルにはココロの調子を整える働きがあります。不足しないように、ビタミンやミネラルが豊富に含まれる野菜を副菜でたっぷりとれる献立を意識してみましょう。

  • ビタミンE:イライラ・不安感・抑うつ気分などの「精神的な症状」に効果的である6)
  • ビタミンB1:精神を安定させる働きがある7)
  • カルシウム:神経の興奮を鎮めて精神を安定させる7)

楽しめることや好きなことをする

自分の楽しめることや好きなことをすると、ストレス発散やココロの健康を保つことに繋がります。 ストレスは誰にでもあり、避けることはできません。ただ、ストレスが溜まりすぎるとメンタルが崩れやすくなるため、ストレスと上手に付き合う必要があります。

好きな音楽を聴く、趣味に集中する、いい香りのアロマバスにはいる、友達とごはんを食べる、いい天気の日は散歩する、など自分に合ったリフレッシュ法を見つけましょう。

漢方薬を取り入れる

漢方薬は昔からメンタルの不調に使用されてきた歴史があり、イライラや気分の落ち込みに処方される漢方薬は複数あります。 漢方医学には心身一如(しんしんいちにょ)という考え方があり、カラダとココロの病気はお互いに影響するとして、ココロの病気に対しても治療が行われてきました。

ただ、ココロの不調に使われる漢方薬は複数あるため、効果的に服用するためには個人の体質や症状にあった漢方薬を選ぶことが大切です。 どの漢方薬を選べばよいか分からない方は、自宅で簡単に購入できるオーダーメイド漢方薬のサービスの利用もおすすめです。

オーダーメイド漢方定期便

人に相談する

メンタルが落ち込んだときや気分が落ち着かないときは、誰かに相談してみましょう。 人に相談することは、自分の気持ちが整理できて不安に思っていることが解決できたり、安心感が得られて気分が落ち着く方法です。

友達、家族、職場の人など自分が話しやすい人を見つけて相談してみてください。 ただ、メンタルの落ち込みが激しいときや身近な人に相談しづらい場合は、早めに専門家への相談がすすめられます。

まとめ

メンタルを保つためには自分のメンタルが落ち込む原因を知り、自分でできるメンタルケアを身につけることが大切です。 メンタルが落ち込む主な原因は、ストレス、生活習慣の乱れ、ホルモンバランスの崩れなどです。

メンタルが落ち込むことやストレスは誰でもあるため、上手く付き合っていく必要があります。 メンタルケアの基本は、バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠がとれるような規則正しい生活です。他にも、人に相談する、自分が楽しむ時間をみつける、適度な日光浴や漢方薬を取り入れることもしてみましょう。 本記事で紹介したメンタルケアの方法をうまく取り入れてみてくださいね。

参考文献

1)国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター.肥満や高脂血症、食生活・運動習慣がうつ病と関連 .2018https://www.ncnp.go.jp/up/1521695572.pdf

2)Darryl W Eyles.Distribution of the vitamin D receptor and 1 alpha-hydroxylase in human brain.2005https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15589699/

3)厚生労働省.こころの健康 気づきのヒント集.2019https://www.mhlw.go.jp/content/000561002.pdf

4)平野美沙.マインドフルネス瞑想の怒り低減効果に関する実験的検討.2013https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpsy/84/2/84_93/_pdf/-char/ja

5)Z Krizan.0276 Does Losing Sleep Unleash Anger?.2020https://academic.oup.com/sleep/article/43/Supplement_1/A105/5846752

6)Manosso Luana M.Vitamin E for the management of major depressive disorder: possible role of the anti-inflammatory and antioxidant systems.2020https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33314993/

7)白鳥早奈英.最新版 知っておきたおきたい栄養学.2015https://www.amazon.co.jp/%E6%9C%80%E6%96%B0%E7%89%88-%E7%9F%A5%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%8A%E3%81%8D%E3%81%9F%E3%81%84%E6%A0%84%E9%A4%8A%E5%AD%A6-%E5%AD%A6%E7%A0%94%E5%AE%9F%E7%94%A8BEST%E6%9A%AE%E3%82%89%E3%81%97%E3%81%AE%E3%81%8D%E3%81%BB%E3%82%93BOOKS-%E7%99%BD%E9%B3%A5-%E6%97%A9%E5%A5%88%E8%8B%B1/dp/4058001607

この記事をシェア