肌荒れにおすすめの漢方をご紹介。効果的な漢方の選び方も解説

  • 肌がカサついている
  • 赤いニキビができた
  • 毛穴の開きが気になる など

肌荒れに関する悩みを抱えていませんか?肌が本来のなめらかさを失う原因には、日々の生活習慣が大きく影響しています。

肌荒れを改善するには、体の中から働きかける漢方が効果的です。しかし、自分の症状や体質に合った漢方を服用しなければ、十分な効果は期待できません。

そこでこの記事では、肌荒れに効果的な漢方や漢方を選ぶ際に知っておくべきポイントについて解説します。

この記事でわかること

  • 肌荒れの原因
  • 肌荒れにおすすめの漢方
  • 肌荒れに効果のある漢方の選び方

漢方とは

漢方とは、自然界にある植物(根、茎、枝、葉、つぼみ、花)や菌類、鉱物、昆虫などから作られた生薬を複数組み合わせた医薬品です。

体の悪い部分だけに着目するのではなく、体全体のバランスを見直し、不調を整えるというのが漢方の基本的な考えになります。病名のついていない未病にもアプローチできるのが、漢方ならではの特徴です。

漢方では、気、血、水の3つのエネルギーから体は成り立っていると考えられ、3つのエネルギーがバランスよくめぐっている状態が理想的になります。

気(き) 人の体を支えるための目に見えない原動力
血(けつ) 全身の組織や器官に与える栄養
水(すい) 体をうるおす水分

肌荒れの原因

肌荒れとは、肌の表面がカサつき、なめらかさが失われている状態です。ニキビができたり、毛穴が開いたり、赤みやかゆみを伴うこともあります。

肌荒れには、日々の生活習慣が大きく影響しています。具体的には、ホルモンバランスの乱れ、栄養不足、睡眠不足、肌の不衛生、喫煙、ストレス、紫外線などが肌荒れを引き起こす要因です。

健康的な肌を維持するためには、生活習慣の見直しやバランスの良い食生活を心がけることが大切になります。

肌荒れに漢方は効果的?

漢方には、体質の改善や内臓の不調を整える働きがあり、体の中から肌荒れを改善する効果が期待できます

漢方は西洋薬のような即効性を期待できないものが多くあります。症状や体質に応じて効果の現れ方は異なりますが、一般的に30日ほどで効果を感じる人が多いようです。

漢方の効果を感じるには、用法用量を守り、継続して服用することが大切です。漢方は効き目が穏やかな分、副作用の出現リスクも低いため、安心して服用を続けることができます。

肌荒れにおすすめの漢方

肌荒れにおすすめの漢方を5つご紹介します。

  • 温清飲(うんせいいん)
  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
  • 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
  • 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
  • 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

それぞれの特徴についてまとめますので、参考にしてください。

温清飲(うんせいいん)

概要 炎症を抑えたり、カサカサした肌を修復する漢方
特徴 体内にこもった熱を冷まして炎症やかゆみを抑えます。
「血」を補い、血液の循環をよくすることで全身に栄養を届けて肌のカサつきを改善したり、女性ホルモンのバランスを整えたり、症状や炎症の悪化を防ぎます。
効果・効能 体力は普通程度あり、肌は乾燥し色つやが悪く、月経困難や更年期障害など女性ホルモンの変動に伴う症状の改善
飲み方 1日2回
注意点 妊娠中、授乳中は医師や薬剤師に相談する

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

概要 冷え性や貧血など血行不良によるシミを改善する漢方
特徴 「血」を補い、全身に栄養を届けて女性ホルモンの乱れを整えます。
「水」のめぐりをよくし、冷え性やむくみの改善に効果的です。
「血」「水」に働きかけることで、シミの原因となる血行不良を改善します。
効果・効能 冷え性や貧血に悩む疲れやすい人で、月経困難や更年期障害など女性ホルモンの変動に伴う症状の改善
飲み方 1日2回
注意点 妊娠中、授乳中は医師や薬剤師に相談する

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

概要 肥満症や便秘によってできるニキビを改善する漢方
特徴 体を温めながら、糖質や脂質の取りすぎで胃や腸にたまった熱を冷まし、脂肪の分解・燃焼を促進したり、たまった便や脂肪の排出を促します。
「水」のバランスを整えることで、発汗・利尿・便通をよくし、高血圧や肥満に伴うニキビや皮膚炎を改善します。
効果・効能 体力が十分にある太った人で、脂肪の代謝や便通の改善
飲み方 1日2回
注意点 妊娠中、授乳中は医師や薬剤師に相談する

清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)

概要 赤いニキビや化膿した湿疹を改善する漢方
特徴 思春期ニキビなど、皮脂の多い肌にできる赤く熱をもったニキビに対し、効果を発揮します。
体の上の方にたまった熱を冷まして、かゆみ、痛み、炎症の抑制に効果的です。
膿を出し切ることでニキビが再発するのを防ぎます。
効果・効能 体力があり、赤ら顔でのぼせやすい人の顔面や頭部にできるニキビの改善
飲み方 1日2回
注意点 妊娠中、授乳中は医師や薬剤師に相談する。肌の乾燥やストレスによってできるニキビには適しません。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

概要 できやすく治りにくいシミやあざを改善する漢方
特徴 血のめぐりが偏ることで冷えのぼせ(のぼせるのに手足が冷えている)がみられる人に効果があります。
血のめぐりが停滞している瘀血(おけつ)の状態に対し、血行を促して全身に栄養を届けます。
血行促進によって肌の状態が良くなり、シミ対策やあざ、湿疹、皮膚炎の改善に効果的です。
効果・効能 体力があり、月経困難や更年期障害など女性ホルモンの変動に伴う心身の症状の改善
飲み方 1日2回
注意点 妊娠中、授乳中は医師や薬剤師に相談する

肌荒れに効果のある漢方の選び方

肌荒れのタイプによって選ぶ漢方は異なり、効果を実感するには服用を継続する必要があります。

肌荒れに効果的な漢方を選ぶ際は、これからご紹介する3つのポイントをチェックしておきましょう。

  • 成分を確認する
  • 続けられる飲みやすさ・価格かを確認する
  • 体質に合うものかどうか試してみる

成分を確認する

複数の生薬を組み合わせて作られる漢方は、含まれている成分によって発揮する効果が異なります。肌荒れが赤みや熱を伴うものか、脂質の摂りすぎによってできたニキビなのかなど、悩みに適した漢方を選ぶことが必要です。

しかし、自分に合った漢方を探すのは容易ではありません。「自分の症状に合う成分は何か」、「どの漢方を服用したらよいか」など、種類も多いため、迷うことが予想されます。漢方選びに悩んだ時は、医師や薬剤師に相談するとよいでしょう。

続けられる飲みやすさ・価格かを確認する

漢方は独特のにおいや苦味が特徴的な薬です。西洋薬のように即効性は期待できないものが多いため、しばらく飲み続けなければなりません

漢方の種類によって丸薬、粉末、顆粒など、さまざまな形状があります。好みの形状を選んだり、服薬ゼリーやオブラートを活用するなど、飲みやすいように工夫するとよいでしょう。

また、30日ほど飲み続けることを想定すると、漢方の価格も重要です。ドラッグストアで市販されている漢方の場合、30日分で5,000円〜1万円ほどかかるほか、漢方薬局では3~5万円ほどかかります。

高額の漢方の方が効果を期待できるように感じますが、肌荒れが改善するまで継続することを踏まえると、できるだけお値段を抑えた漢方薬を継続するほうがよいでしょう。

体質に合うものかどうか試してみる

体質によって、漢方の効果を感じやすい場合や感じにくい場合があります。効果の感じ方は、体力の有無、汗かきか冷え性かなど、あなたの体質と漢方のもつ特徴との相性によります。

まず1~2週間をめどに、あなたの体質に合っているかを試してみましょう。漢方を服用後に気分が悪くなったり、不調が現れた時は、漢方が合っていない可能性がありますので、服用を中止して、すぐに医師や薬剤師に相談してください。

胃腸が弱っていたり、持病のある方は、服用しない方がよい場合もありますので、事前に医師や薬剤師に相談しましょう。

体質に合わない場合はどうすればいい?

漢方に限らず、薬は使用上の注意をよく読んで、用法や用量を守って服用しましょう。もし服用後に気分が悪くなったり不調が現れたりした場合は、直ちに服用を中止してください

まれではありますが、自然由来の漢方でも副作用が出ることがあります。漢方を服用して、下記のような症状が出た場合は、病院を受診しましょう。

副作用 症状
間質性肺炎 ・すぐ息切れする
・息苦しい
・乾いた咳が出る
偽アルドステロン症
ミオパチー
・手足のしびれ、だるさ、こわばり
・脱力感

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肌荒れで漢方を服用する際は、自分に合ったものを選ぶのが大切です。しかし、数ある漢方の中から自分の体質と悩みにぴったり合う漢方を見つけるのは簡単ではありません

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まとめ

肌荒れとは、肌表面のカサつき、ニキビ、毛穴の開きなど、肌本来のなめらかさを失っている状態です。赤みやかゆみを伴うこともあります。

肌荒れには、ホルモンバランスの乱れ、栄養不足、睡眠不足、肌の不衛生、喫煙、ストレス、紫外線など、日々の生活習慣が大きく影響しています。

漢方には体質の改善や内臓の不調を整える働きがあり、体の中から肌荒れを改善するには次の5つがおすすめです。

  • 温清飲(うんせいいん)
  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
  • 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
  • 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
  • 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

漢方は使用上の注意をよく読んで、用法や用量を守って服用し、異常を感じた場合は服用を中止し、医師や薬剤師に相談しましょう。

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