片頭痛が起こる原因とは?|片頭痛が起こりやすい状況や痛みの前兆を知ろう

ズキンズキンと脈打つようなひどい痛みが特徴の片頭痛。片頭痛持ちの人であれば、片頭痛が起こる原因や予防方法が気になると思います。

片頭痛の症状や起こりやすい状況は人によって異なり、予防方法も変わってきます。そのため、片頭痛を起こす主な原因を知ることは大切です。

本記事では片頭痛持ちの人に向けて、片頭痛の特徴、原因、予防方法を解説します。片頭痛について詳しく知りたい方は最後まで読んで参考にしてください。

この記事でわかること

  • 片頭痛とは
  • 片頭痛が起こるメカニズム
  • 片頭痛が起こりやすい状況とは?
  • 片頭痛が起きる前兆とは?
  • 片頭痛の予防方法はある?
  • 漢方薬を活用すると楽になる可能性も

片頭痛とは

片頭痛とは日常生活に支障が出るほどのひどい頭痛のことです。

片頭痛は名前の通り、頭の片側のこめかみから目にかけた付近が痛むことが多いですが、頭の両側や後頭部が痛むケースもみられます。

片頭痛の特徴は以下の通りです。

  • 頭の片側におこる
  • ズキンズキンと脈打つような痛み
  • 仕事・学校に行けないようなひどい痛み
  • カラダを動かすと頭痛が悪化する
  • 吐き気や嘔吐がともなう頭痛
  • ふだん気にならないような光や音に敏感になる

片頭痛は日本人の約8.4%に見られる比較的頻度が高い病気で、日常生活に支障が出る頭痛です1)。

片頭痛が起こるメカニズム

片頭痛が起こるメカニズムは明確には分かってはいませんが、脳の神経や血管の障害が関わっていると考えられています1)

片頭痛が起こるメカニズムの代表的な説は、以下の通りです。

  • 血管説:脳の血管が縮んだあとに、ひろがることで頭痛がおこる
  • 神経説:脳の神経細胞の活動に異常がある
  • 三叉神経血管説:顔の感覚を脳に伝える三叉神経や脳の血管に原因がある

片頭痛が起こりやすい状況とは?

片頭痛を引き起こす主な原因は、天候、ストレス、食べ物、水分不足など様々です。1)。

ただ、片頭痛が起こりやすい要因は人により異なるため、まずは自分の片頭痛を起こす主な要因を知ることが大切です。ここでは、片頭痛を引き起こす主な要因を解説します。

環境要因

片頭痛を引き起こす環境要因には、天候の変化、温度差、におい、音、光などがあげられます。

台風や低気圧が近づくと体調が悪くなる方も多いですが、片頭痛を悪化させる要因にも天候の変化があります。気温差や温度差で起こることもあるため、夏場であれば室内の冷房で寒いと感じるときは注意が必要です。

また、香水やタバコの臭い、光などがキッカケで起こる方もいるようです。

体調要因

ストレス、疲れ、睡眠不足、寝すぎ、月経周期が片頭痛を引き起こす体調要因として考えられています。

ストレスや過労による緊張で片頭痛が起こりやすくなるため、日頃からストレスを溜め込まないことが大切です。寝不足や反対に睡眠をとりすぎてしまうことも、体調を崩す原因となるので注意が必要です。

また、片頭痛は女性ホルモンの変動に関係があるとされています。実際に片頭痛は月経周期の変動がある20〜40歳代の女性に起こりやすいという報告があります1)。

食べ物・ライフスタイル・薬による要因

アルコール、水分不足、絶食、運動、旅行、特定の食品や薬で片頭痛が悪化することもあります。

片頭痛を引き起こす可能性がある代表的な食品としては、赤ワイン、チーズ、チョコレートがあります。また、片頭痛は女性ホルモンの影響をうけるため、ピルの服用で頭痛が起こる報告もあります1)。

水分不足で片頭痛が起こりやすくなるため、夏場や運動するときは脱水にならないようにこまめな水分補給が大切です。

片頭痛が起きる前兆とは?

片頭痛は頭痛が起こる前に前兆があるタイプと前兆がないタイプの2つに分かれます。一般的に、片頭痛の前兆は頭痛が起こる直前〜60分前にあるとされ、視覚症状が最も多いです。

【片頭痛の前兆】

  • 視覚症状:キラキラした光やギザギザの光が現れて、見えづらくなる閃輝暗点(せんきあんてん)が代表的
  • チクチク感や感覚が鈍くなる感覚症状
  • 言葉がスムーズに出にくくなる言語症状
  • 特殊な症状:カラダの半分の脱力感、ぐるぐると回っているようなめまい

なお、頭痛が起こりそうな予感や眠気や疲れなどは前兆ではなく「予兆」といいます。前兆があるタイプはピルなど飲めない薬もあるため、病院に受診するときは片頭痛の前兆や症状はきちんと伝えましょう。

片頭痛の予防方法はある?

片頭痛の予防方法には、日常生活で頭痛を引き起こす要因を避けたり、薬を服用する方法があります

まず、日常生活においては以下の点に注意してみましょう。

  • 過労やストレスを溜め込まないように休息をとる
  • 寝不足や睡眠の取り過ぎ、食事を抜いて空腹になる状況を避けるためにも、規則正しい生活を心がける
  • 光や騒音を避けるために、日差しが強いところではサングラスをかけたり、人混みはなるべく避ける
  • こまめな水分補給をおこない脱水にならないように注意する

また、片頭痛治療の基本は薬物療法で、起きた頭痛をおさえる薬と予防する薬があります。

日常の生活習慣の改善につとめても片頭痛が治らず困っている人は、病院の受診も検討してみましょう。

漢方薬を活用すると楽になる可能性も

片頭痛の治療には、片頭痛薬が基本的には使われますが、漢方薬が片頭痛の治療に使われることがあります。

片頭痛に使われる代表的な漢方薬の呉茱萸湯(ごしゅゆとう)は片頭痛をはじめ、吐き気や冷えに効果があるとされています2)

ただ、同じ片頭痛でも、漢方薬は個人の体質や症状にあったものを選ぶことが大切です。最近では悩みや症状を相談しながら、自分にあったオーダーメイド漢方薬をネットで購入できるサービスもあります。自分に合う漢方薬を自宅で気軽に購入してみたい方には、おすすめです。

オーダーメイド漢方定期便

まとめ

本記事では、片頭痛の特徴、原因、予防方法について解説しました。記事のポイントは以下の通りです。

  • 片頭痛とは、日常生活に支障が出るひどい頭痛
  • 片頭痛が起こるメカニズムは明確には分かってはいないが、脳の神経や血管の障害の関与が考えられている
  • 片頭痛の主な原因は、天候、ストレス、食べ物、水分不足など多数ある
  • 片頭痛には、前兆があるタイプと前兆がないタイプがある
  • 予防方法には、頭痛を引き起こす要因を避けたり、予防薬を服用する方法がある

片頭痛は日常生活に支障がでてしまう病気です。片頭痛が起こるメカニズムは明確には分かってはいませんが、有効な予防方法はいくつかあるため、一人で我慢せずに専門家に相談してみましょう。

参考文献

1) 日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会.頭痛の診療ガイドライン2021.2021 https://www.jhsnet.net/pdf/guideline_2021.pdf

2) 株式会社ツムラ.ツムラ呉茱萸湯エキス顆粒(医療用) 添付文書.2013 https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/5200046D1039_1_10

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